『納得いく就活』体験談

つい先日第一志望の企業に内々定をいただき、就職活動を終えました。結局選考を受けたのは2社だし、正直大した就職活動なんてものはしてないんだけれど、『納得いく就活』ができた自負はあるし、何かしら伝えられることはあるのでは、と思い立って(嘘ですタイピング練習です。コロナ自粛の暇つぶしです)1年半ぶりに更新します(主に後輩たちに向けて書いてます)。

大前提として初めに書いておきたいのは、ここに書いてあるのはあくまで『納得いく就活』ができた成功例のたった一例であって、これをそのまま自分に当てはめたら『納得いく就活』ができるわけではないということ。10人いたら10通りの正解があると思うし、もしかしたら私は結構特殊な例かもしれない。ただ、その中で考え方の部分だったり、就活の位置づけ的なものは少なからず参考になる部分はあるのかなと思ってるし、私自身も『納得いく就活』ができた先輩からたくさん話を聞いて、自分なりに解釈して就活を進めたことが大きかった。私のタイピング技術向上の時間が少しでも誰かのプラスになればと思って書きました。

 

長くなってしまったから目次を作っておく。よくある、クリックするとそこまでジャンプするやつどうやってやんの。誰か教えて。

1)いつ就活を始めたか

2)何から始めればいいの?

3)自己分析って何やるの?

4)就活の軸

5)幅広く業界研究をする

6)OB訪問のすすめ

7)インターンは行った方がいい?

8)ESは8割で書け

9)自分が活躍できる会社を選ぶ

10)ライバルは誰か

11)1番の就職活動は目の前のこと

12)余裕のある奴が勝つ

 

1) いつ就活を始めたか
3年の11月頃に部活の先輩が就活セミナーをやっていて(5人くらい参加した座談会的な)そこに行ったのが初アクション。その日のうちに「絶対内定」を買って(やったとは言ってない)一気にモチベーション上がったって感じ。そこで『納得いく就活』をした先輩を紹介してもらって一週間後くらいに面談をして、自分の興味のある仕事が明確になって、そこからは自分でもびっくりするくらいどんどん進んでいった。

ただ一つ言えることは「就活は早く始めれば始めるほど有利」という事。時間をかけられる分一つ一つが丁寧になるし、深められる。おまけに他人よりも進んでいると心の余裕ができてどんどん正のスパイラルが生まれていくと思う。だから、「今すぐ始めろ!!」

 

2 )何から始めればいいの?
圧倒的に自己分析。っていうか就活ってほとんど自己分析だと思ってる。自分がどんな性格で、どんな仕事に興味があって、どんな雰囲気が好きで、、、ってのを突き詰めて考えて、それにフィットする企業を選ぶだけ。『就活はマッチング』ってよく言うけど、本当にそうで、企業は優秀な人をとるんじゃなくて、マッチする人をとる。例えば30人採用するとして、総合点の1位から30位をとるなんてことは多分しなくて、ある程度の線引きの中で雰囲気がマッチしてる人をチョイスするだけだと思う。だから1番大事なのは自分に合う企業を見つけること。そのためには自分がどんな人間かを明確にする必要がある。それが自己分析。

 

3 )自己分析って何やるの?

一般的によく勧められてるのが『絶対内定』っていう本。かなり分厚い本で後半は全てワークになっていてこれをやると大分深まると思う(私はマストって書いてあるところだけやってあとは途中で諦めました。あいつなかなか手強い。)。ただ時間めっちゃかかるから、あんまりおすすめはしない。私が思うに、自己分析ってなんでもよくて、結局自分はどんな仕事がしたいとか、何がモチベーションの維持につながるとか、どこで働きたいとか、いくら貰いたいとか、どんな働き方がいいとか、20年後にどうなっていたいとか、そういう仕事に関することとか、自分てどういう人間なんだっていうのを見つめ直すこと。先輩と面談してもいいし、日記を読み返してもいいし、卒業アルバム引っ張り出してきてもいいからとにかく自分のことを考える。そしてそれをアウトプットする。アウトプットをすることで必ずインプットの質が上がるし、自分の中でも整理されていく。今考えると私は『人と話す』っていうのが自己分析のメインでした。

 

4 )就職活動の軸を決める
次に何をするかというと「就活の軸」を決める。これがめちゃめちゃ大事!自分が何に価値を感じるか、どんな仕事をしたいか、を端的に表す言葉を見つける。これは選考の中でもよく聞かれる(らしい)し、就活が深まってきて自分を見失いそうになったときに立ち返る原点的なものになるから定めておくとよいと思う。と、言ってもイメージしづらいと思うから実際に私の就活の軸を例示しておきます。

1社会貢献度が高い

2成果が形として残る

3チームで仕事をする

ほんとにこれは何でもよくて自分に正直であればあるほどいい。お金、大手、ワークライフバランス、何でもいいと思う。就活の軸はこれくらい漠然としたものでいいと思うし、このくらい抽象的なほうが初期段階から視野の狭い就活にならずに済むと思う。解釈によっては無限の広がりがあるし、自分の中で狭く解釈してしまえば自信をもって絞り込める。これがあるのとないのとでは全然違うし、これを定めるためには徹底的に自己分析する必要がある。

 

5 )幅広く業界研究をする
次にやるのはとにかく業界研究。世の中にはどんな仕事があってどんな企業があるのかをよく調べる。いったんさっきの軸は忘れて興味がない業界も含めてとにかくいろんな業界を調べて、合説でも何でもいいから話を聞いてみる。実は私はこの部分をおろそかにしていて、最後まで「他の業界も見たうえでうちがいいの?」って質問が怖かった。全然興味のない業界を知るとより志望業界が魅力的に見えるし単純に3業界の中の第一志望と、100業界見た中での第一志望じゃ、純度も説得力も全然違う。

おすすめなのが「業界地図」。読み物として普通に面白いし、社会のことがよくわかる。あとは何でもいいから合説に一回行って話を聞きまくれば何となく雰囲気はつかめるから大丈夫だと思う。ここで注意しておきたいのは合説で得られる情報はネットで得られる情報と大差ない点。だからただブースを回るだけじゃなくて、勇気を出して社員の方に話しかけるとよいのでは。私も合説の時にふらっとパンフレットコーナーにいた第一志望の御社の人事担当に声をかけて、5分くらい喋ったんだけど、それを覚えててくれて、本当に驚きましたね。人事の人は多分天才。まぁそういうところでアピールするのも大事ってことです。

 

6 )OB訪問のすすめ
いろんな業界を見たうえで、自分の就活の軸に沿った企業が絞れて来たら次にやるべきなのはとにかくOB訪問。私自身も、周りには「お前就活遅れてるしインターンも説明会も行かないし、なんもやってねーじゃん」て言われていたけれども、これだけはマジでやりまくってたし、たしかにもはやこれしかしてない。OB訪問って何がいいかっていうととにかくコスパが良い!OBに話を聞くことで業界研究・企業研究が進む、具体的な仕事がイメージしやすくなる、就活のアドバイスが聞ける(面接で何を聞かれるとか)、企業によっては印象が人事に伝えられ選考に有利に働く、自分の考えを話す練習になる、そしてそれについてフィードバックしてもらえる、別の社員、同業他社、他業界の社員を紹介してもらえる、空いてる日に入れられる、おいしいご飯が食べられる(笑)、などもうこれやらない手はない。実際に私は他部活のOBの先輩を見つけ出してなんとか繋いでもらってOB訪問したところから、あとはもう「知り合いの知り合いはみんな知り合い作戦」で結局たった2社しか受けてないのに合計10人以上OB訪問をしたし、面接で聞かれたことの回答はもうほとんどすべてOBの人が言ってたことの引用。「OBの○○さんにこういう話をいただいて~」って始めれば説得力もあるし、この子志望度高いんだなって思ってもらえる。私の場合は運よく2社ともOBの方からリクルーターを紹介してもらってES添削から面接練習(リクルーター面談)まですべてお世話になった。OB訪問をするとホントに道が開ける!って感じ。

 

7 )インターンは行ったほうがいい?
行けるなら絶対行ったほうがいい。理由はいくつかあるけど、社員の人と繋がれるってのが一番大きな理由(前のとこでも書いたけどとにかくこれが大事)。さらにインターンに行けばネットで調べるよりもはるかに多くのことがわかって業界研究が進むし、その企業の雰囲気とか、志望している同期の雰囲気とかそういう微妙な感覚的な部分のミスマッチを無くせるし、志望意欲が高く見えて(実際ESにインターン経験を書く欄は必ずある)面接の印象も良くなるし、そこで目立てば絶対にチェックされるし、そのまま早期選考につながる可能性もあるし、ほんと一石二鳥(いや十鳥)って感じ。

ただ行かなければ選考に不利に働くかというとそんなことはいと思う。時間がどうしても合わなくて行けない場合は行かなくても大丈夫だとは思う(実際私は一切インターン行ってません。)むしろ私の場合は「部活頑張ってた」っていうのを前面に押し出していたから、「なんでインターンには参加しなかったの?」って質問には堂々と「部活のほうが優先順位が高かったからです」って答えてむしろ好評価を受けた印象(企業によるから要注意)。というかインターンのメリットはほぼOB訪問でもカバーできるし、日程調整しやすいOB訪問のがとっかかりやすいと思う。でも行けるならインターンも行ったほうがいい。

 

8 )ESは8割で書け!
ここからはもう(いや、これまでもか)、私の偏った考え方だから鵜呑みにせずに考えながら読んでほしい。ESってもちろん自分をアピールするためのものだし、これが通らなかったら元も子もないんだけれど、ESは面接の題材になる資料だから、ここに全力投球してしまうと面接のときにES以上のことが話せなくて物足りない印象を与えてしまう可能性がある。例えるならば非力な2番バッターに手の内をすべて見せてしまって次の3番バッターに決め球を狙い撃ちされてしまうみたいなもん(いや、わかりづらい)。ESなんて自己分析しっかりして軸を明確にして、その企業のことをちゃんと調べて、できればOBの先輩に添削をお願いして、それっぽいこと書けば落されないから大丈夫(責任は取りません)。ていうか全力投球のESがギリギリで通ったとしても面接で落されるだけだから、これは案外間違ったこと言ってないと思うんだよなぁ。逆に言えば力を抜いて8割の自分をありのままに書いて通る企業が自分に合った、自分が活躍できる企業だと思う。実際俺は面接で武器にしていた2大エピソードをESにはほとんど書かずに、ESには「貴社はこういうところが私の価値観に合います!」ってことしか書いてない。ま、これはただの一例だから鵜呑みにしないように。ただこういう考え方もあるよって話。

 

9 )自分が活躍できる(できそうな)会社を選ぶ
これは説明しづらいんだけど、自分の能力とか向き不向きとか雰囲気とかを含めて、自分の身の丈にあった会社(アットホームな会社?笑)を選ぶことが大切だと思う。例えば、俺が最初から総合商社を志して就活をやっていたら、もしかしたら1社くらいは内定を貰えた(知らんけど)かもしれないけど、なんとなくガツガツしててめちゃくちゃ能力の高い同期に圧倒されて嫌になってる未来が想像できてしまう。要するにそれも含めて自己分析ってことかな。まあこれに関しては働いてみないとわからんし、俺が3年以内に辞めてたら、こっそり削除しときますね。

 

10 )ライバルは誰か
これは結構大切な考え方なんだけど、今時企業は多様性の大切さを理解しているし、同じような人ばっかりをとらないということ。例えば私の場合、バリバリ体育会系なわけで企業からしたら「そういう枠」で見られている。当然、理系院生とか法学部の頭のいい人とか経済学部のできる人とは違う「枠」での採用になる。つまりその1枠を争うのは同じような体育会系の猛者たちってこと。だから大切なのはそいつらにはないプラスαをアピールする事。体育会だからとにかく元気はつらつなところをアピールするのではなくて(もちろんそれも必要だけど)、考えることもできて、周りが見えますっていうところのアピールを意識した。そうするとライバルたちと差別化しやすくなって評価も上がりやすいと思う。

 

11 )一番の就活は目の前のことに全力で取り組むこと
これまでの話が全部パーになりそうだけど(笑)これが一番大切だと思う。部活でもサークルでも、バイトでも趣味でも何でもいいから目の前の時間を濃くすること。面接で見られるのは結局その人のひととなりだしどんなに自己分析して企業研究して、面接テクニックを覚えても、必ず面接官は中身を見る。その中身を充実させるのは間違いなく日々の生活だし、今自分が夢中になっていることだと思う。勘違いしてほしくないのは決してエピソードなんて重要じゃないってこと。スタバのバイトリーダーだろうが野球部のキャプテンだろうが、飲みサーのムードメーカーだろうが、そいつの「学生時代に頑張ってきたこととそれによって得た力」(いわゆるガクチカ)なんて社会に出たら、そんな微々たる力使えっこない。そんな意味のない肩書とかそれにまつわるエピソードの内容なんかで差がつくわけがない。大事なのはこいつがどんな人間であるっていう中身の部分、それはつまり将来この会社で活躍してくれるだろうなっていう期待値だと思う。大事なのはエピソードじゃなくてそのことに取り組む本気度だし、熱量だと思う。面接で深堀されるのは本当にそういうところ。面接用に着飾った自分ではなくその先の普段の自分が見られると思ったほうがいい。だからこそ今頑張っていることに全力で取り組む。それが一番の就活。かなり角が立つ言い方だけど、「インターン行く暇あったら、練習しろ」って話。嘘。インターンも行って練習も一生懸命やれ。(笑)

 

12)余裕のある奴が勝つ

ESのところでも書いたけど、余裕があった方が絶対有利に進む。どうやったら余裕ができるかって言ったら圧倒的な自己分析だし、圧倒的な場数(OB訪問とか面接とかなんでも)だし、自分の学生生活に自信が持てるような取り組みだと思う。あとはちょっとずるいけど『強い3番手がある』ってのは大きい。私の場合軟式野球の方で地元の企業からお誘いがあって、もし2社とも落ちたらそこに行けるっていう余裕があった。さらに言えば第一志望の選考が始まる頃には同じくらい志望度の高い第二志望の内々定があった。だから余裕を持てたし、それが結果的に高評価につながったのかなって思ってる。どうしたって必死に食らいつこうとしてる人より、余裕がある人の方がなんとなく期待できそうなのは感覚的にわかると思う。面接官だって人間。印象って結構大事だと思う。どうやったら強い3番手ができるか、それは知りません。

 

 

とまあここまで12項目にわたって書いてきたんだけれども、何度も言うようにこれは「納得いく就活」ができた一人の成功例であって、これをそのまま適応すればいいかというと絶対にそんなことはない。あなたが「納得いく就活」をするためにはこういう一つの具体例を抽象化して、自分なりの成功像を描くことが大切だと思います。

皆さんが「納得いく就活」ができることを願っています。

 

健闘を祈ります!

ありがとうございました。